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旅行

とにかくすごいのは星。空。宇宙。宇宙ヤバイ。まじでこれはすごい。まわりに人工の光源がほとんど見えない。風の音しか聞こえない。来てよかった。寒さで膝までガクガク震えるような状況で書くことでもないかもしれないが感動した。涙出そうだ。ここで死んだらまっすぐに成仏しそうだ。ひとが死んで星になるというのはここでなら信じられる。それほどに多い。どこにでもいつまでも広がっている。見続けているとさらに見通せるようになる。なにもかも超越して揺らいでいる。流れ星も見たかもしれない。二回。目についているはずの傷が見せた幻かもしれない。けどそんな些細なことはどうでもいい。頭上を覆う天蓋は丸くない。星の距離のちがいがわかりそうだ。東京の夜空のショボさを考えるとこの宇宙はハイデフすぎる。QVGA の世界から D5、いやもっと、ベクタースキャン、なにかもっと原理的な、可視範囲内最高の詳細度で、いやそんなの人間であるところのおれが見ている風景ならいつでも常にそうだが、なにか恐ろしいものに常時囲まれて偶然おれはここに暮らしているのだと一目でわかり、わかったからもういいよと思ってもいつまででも降り注ぎ続ける星の光がひたすら眩しく、どこに逃げても無駄だという理解が、おれをそこから移動させない。デジカメはバッグの中に入っていたが取り出すことも考えなかった。こんなものは撮影できない。無駄だ。記録したいとも思うことができない。人類の科学力のうちの、おれが行使できる範囲で記録できるのは、せいぜいが地上の星のいくつかまでだろう。

地上の風景はひたすらに黒い。なにもわからん。近くまでくれば木々は見分けられる。ガードレールは夜目にも白い。まあそれでも大概はなんとかなる。でも夜の中でもさらに陰に入り込んだあたりだと本当にまったく見えない。ビタミン A が足りないとかそういうレベルではない。携帯電話のスポットライトがこれほど役に立つツールだとは思っていなかった。なければおれは今夜何度も転んだり転びかけたりしただろう。買い換えてまだ一年経過していない携帯電話のバッテリは、おれが考えているよりはるかに長持ちだった。