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最近の読書

書くの忘れていたがローマ人の物語文庫版の既刊ぶんは読み終わっている。

ローマの歴史はまだまだ続くのでいまが滅亡の瀬戸際というわけではないと知っていつつも、上巻から中巻にかけてラテン帝国が立ち上がりかけてくるあたりは、あああこれはいよいよもってローマやばいよ破滅の足音が響いてくるよってかんじで読んだ。でもまだ真の虚脱感というわけではなかった。そのへん塩野氏は懇切丁寧なのであらかじめ結末を提示しておいたり、またいずれ大きな流れに結実するようなものは安定感をもって書いてくれるので安心して読めるというか、読めてしまうというか。西方で起きている騒動のバックグラウンドで着々とヴェスパシアヌスがローマ入りの準備を固めつつあるところなどは、ひさびさにドサクサをも力に換えて成り上がってゆくローマ野郎の一代記感があって楽しめた。カエサルアウグストゥス以降は、ゴタゴタはそれなりにありつつも制度の安定感は揺らがず、話にもあまりドサクサ感がなかったからな。

で、当座積んである通勤読書本もなくなってしばらく MOTHER 2 に集中かとなった矢先に、唐突に京極夏彦姑獲鳥の夏」を読みはじめることになった。特に理由というようなものはなく、その日たまたま GBA を家に忘れてしまって、移動中寝るほど疲れてもおらず、ひまだったのでなんでもいいから本を、という話になったとき目についてしまったので。文庫化してセールもやってて今年は映画にもなって露出も安定して、といったかんじの書店キャンペーンにうまく引っかかったかんじ。京極夏彦氏作品は、有名だしおもしろそうだしおれが好きそうな話だし、これまでに読んでいてもおかしくなかったのだが、なんとなくスルーしていたので、せっかくの機会というのはあった。けど通勤読書としては失敗なんだよな。本が分厚い=重たくて、あまり携行したいサイズではないというか。NDSGBm に置き換えて喜ぶ程度には携行品の重量が気になっている最近のおれだ。Palm青空文庫化されたらうれしいかんじかな。いやそういうものではないか。大量の文字を一気に読み下したいという読書にある欲望の一種は、それほど愛書家の道に踏み入っていないおれのようなオタにも当然あって、そのような欲望の充足のためには適切な分厚さと重さが文庫版にでも備わっていなければ正しくなかろう。