ファミコンウォーズ DS
なんとも楽しい。おれは戦争 SLG が大の苦手で、FRACAS(http://www.smozzie.com/fracas.html)より複雑だともうダメだという気持ちでいっぱいになるんだけど、ファミウォー DS は楽しく遊ぶことができている。「とりあえずやってみよう式で適当に指揮」してると「当然の反撃で大ピンチ」になるけど「どうにか挽回できるようになってる」ので「投げ出さずにすむ」のがよいのだろうなあ。どれがいいとかまずいとかでなくシステムとユニットとマップはゲームバランス上で不可分だから、いまのところすべてよくできてるとしかいえない。
昨日の日記でちょっと書いたけど、戦争 SLG から生産要素を抜いてヒーローユニットをてんこもりにすればなんとなく SRPG っぽいものになっていくわけだけど、これがどういう変化かというと生産要素を除外すると生産地点のポテンシャルとかを考える必要がなくなるので、マップを一望したときの戦況把握がかんたんになるということだ。これで生産要素があった場合には、資金・資源量をにらみつつターン数を考えつつ拠点制圧までにかかるコストを見積もらないといけなくなるので、脳にキャッシュがないと頭こんがらがりがち。把握しづらい。のでむずかしい。となるが、そんなもの誰にだって簡単ではないわけで、逆に誰にとっても簡単にするため生産要素をなくしてしまった場合には敷居が取り払われた結果フラットな戦場と化し、ゲーム難易のバランスを成立させるため用兵の後先をギリギリまで研ぎ澄ませた詰め将棋型の難度調整に陥るまでにそう長くかからない(まあもちろん生産要素込みで詰め将棋になっていくのがいちばんむずかしいわけだけども、度合いの話だ)。よくわからん書き方になった。つまり戦況分析の容易なゲームは戦術が高難度化しやすく、戦況分析自体がむずかしいゲームなら戦術面ではわりと寛容なことが多いということだ。もっとも戦争 SLG には専門的なオタが多いので恐竜みたいに一般オタを寄せ付けない鬼バランスを誇るゲームも多々あって(←地獄に仏というか仏が地獄みたいな)、このような一般論が出る幕はあまりない。
で、おれは詰め将棋は楽しくないのでそっち方面の最先端の細いところにつっこんでいく気がない。どちらかというと戦況把握がめんどくさいので多少読み違えてもどうにかこうにかノラリクラリと挽回できるようになってるほうが好き。ファミコンウォーズはそれ。あとヒーローユニットのある SLG は横画面縦シューなみに巧妙にデザインしないと旗色が極端に偏ったゲームになりがちなのでそこいらへんについても慎重なタイトルのほうが好感。こどもゲーマーの大好物である卑怯フィーチャー(ショーグンブレイク等)の組み込みも良。
つまりファミコンウォーズ DS は、相当うまくできていると思う。