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千と千尋の神隠し

カーレース | 050423

何度か見直しているうちに、この作品のおもしろさは、お話が終わっていないことにこそポイントがあるのだとわかってきた。銭婆のくれたお守りの作中での意味は、行った世界と戻ってきた世界との連続性の保障でしかないが、それだけのものではないだろう。ハクと千尋の再会の約束もある。千尋の物語には確実に「その後」があり、それでいながら視点は森に留まり、千尋たちが森を出て行ったあとにひろがる世界についてはまったく描かれない。そっから先はおまえらが各自夢に見ろということだろう。いい夢を見れるかどうかでこの作品の評価が大きく変わってきそうだ。すばらしい作品と思うためにはまず好きにならなければならなかったわけか。なるほど。そういうのもありだろう。

あと何回目かまで気づいてなかったが、家族が車から降りて入った門と出てきた門は同じじゃないのな。入った門は赤いモルタル製、出た門は蔦の絡まる石造りだ。車で森に迷い込んだ時点から魔法がはじまっていたのだから赤いモルタルの門はすでにはまやかしだったと解釈することも可能だし、単に時間の経過と無理やり納得できなくもない(生い茂る草や車内の埃などと同じと片付けてよさそうでもあり、違うようでもある、そのへんは自由度をもたせてある印象)。帰ってきたつもりだがまた別の世界ということかもしれない。どうであれ、どうにかはやっていくだろう。父や母は多少戸惑うかもしれないが、千尋が迷うことはない。