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蝉しぐれ

どうも最近のおれに真に不足しているのは藤沢周平分かなと思ったので、藤沢周平氏作品の再読をはじめた。適当に軽めのものから読み始めて3冊目、「蝉しぐれ」に当たったのだが、まあおもしろいのはわかってるんだけど予想以上にジーンとしてしまったー、うーん、再読でこう味の出る本は、やはり物語る年輪の厚みあったればこそだなと感じ入った。小学校、中学校、高校と、「蝉しぐれ」は何度も読んだ本で、大学時代は読まなかったが、いま改めて読み直して、今度こそかなり微に入り細に入った楽しみ方をすることができたと思って、10年後に生きてたらまたその頃にも読まなきゃなーと思った。

それにしてもふくたんの萌え度の高さは異常。藤沢周平氏は生まれるのが50年早かったよなー、いまどきにここまで書けるひとが居たならラノベとかギャロゲーとかもさぞやおもしろかったことだろう。たとえばそのー涼宮ハルヒが憂鬱だとかで大騒ぎしなきゃならん脆弱さなどとは無縁の、なんの心配事もなく身をゆだねることのできる世界、信頼に足る筆致がここにはある。…いやいや、ていうかそういうことじゃないんだいつの時代にだってこういう作品が生まれる余地はあって、だから藤沢周平氏がいつ生まれたとか関係ないんだすくなくとも、おれが生きてる時代より早くに生まれて居てくれさえいれば、おれには氏の作品を読むチャンスはあるんだから。