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リカイル系

ひさしぶりに2chスレッド「秋葉ミッドナイト」(http://pc.2ch.net/jisaku/kako/1010/10103/1010324389.html)を読み返していて、次の文が目にとまり、

そのPCはまるで身をよじるようにして動作(はし)る

かなり前からおれの中にある認識について、そういえばまだ日記したことはなかったよなと思い出したので、いま書く。

おれが「リカイル系」と呼んでいる系統がある。もとの綴りは「理解る系」。「理解る」は、作品的には「ワカる」と読むことを期待されている。そのような読み方を要求する作品群を、おれはリカイル系を呼ぶことにしている。命名の由来である「理解る」は、確か「グラップラー刃牙」から。あーいや「湾岸MIDNIGHT」だったかもしれない。通常の口語表現ではリカイル系とそれ以外は区別できないため、敢えてリカイると発声する(リカイル系どっぷりなひとからすれば「リカイル系」は「ワカル系」であり、なにをやりたいのか理解らない区分かもしれない)。このあたりは、すがやみつるゲームセンターあらし」オタが「月面宙返り」を「ムーンサルトり」と読むのと通じている。

  • 駆動(うご)く
  • 疾走(はし)る
  • 理解(わか)る
  • 識(し)る

リカイル系の作品は、市場に対して目だって多いわけではなく、かといって特定メディアやジャンル内での現象というわけでもない。影響は広範にわたっている。ものすごく大雑把にいうとそれらの作品は、主に15〜30歳程度の男性消費者を対象としており、血統でいえば、「ヤクザまたはヤンキー」と「格闘またはバイオレンス」と「超(スーパー)アクション伝奇」の(共通しているのは「男にしか理解を求めていないロマン要素」)混血児たちと言えば、まあだいたいは合ってるかんじなのか。

リカイル系は、「漢字(主に2字)を含む動詞の読みが特殊な作品」だ。だから漢字のみの単語の読みがヘンとかいうような、たとえば「本気と書いてマジと読む」とかそういうのはリカイル系ではない。ただ、「極上と書いてトビキリと読む」など、まあトビキリじゃしょうがないよ的に一部例外的な扱いのリカイル系もある。

作品例を挙げる…となると、軽く200くらいありそうなのに案外これというものが思いつかなくて、今、困った。まあ鉄板でリカイル系の作品といえば、漫画だと「湾岸MIDNIGHIT」や「グラップラー刃牙」などだけど。あとエロゲーにも最近侵食しつつあるらしい。「デモンベイン」とか「Fate」とか、やったことないけど、ひとから聞いた範囲ではけっこうリカイル系っぽいのかなあと思っている。エロゲーにリカイル系が本格侵食が可能となった要因は、技術的には「エロゲー業界でルビを実装したシステムが採用されはじめたこと」による。リカイル系が成立するためには、台詞が文字で表示され、かつルビを打つことが可能なメディアであることが前提となるからだ。技術以外でいえば、テキスト分量及び文字の総画数を増大させることで食い応え感を出す方式のシナリオ制作と、わりあい相性のいい技法としてみられているのではないかというようなアレとか。