「東京=住むところじゃない」というテンプレートてどこから来たの
おれが引っ越してから、こっち来る前は東京住んでたんすよーみたいな身の上話になると、会うひと会うひとほとんど必ず「東京は住むところじゃないですよね〜」と、ちょっと遠い目をして言うので、そのたび「いや(首都圏に)日本人の 1/10 くらいは住んでるので、じゅうぶん住むところだとおもいますよ、税金高いから東京郊外のがかしこいんでしょうけど」みたいなかんじで応えているんだけど、なんだか不思議だ。この「東京は住むところじゃない」っていうフレーズ、年齢・職業問わずこうまで広範な人々が一語一句違えることなく口にするからには、サザエさんとか寅さんクラスの有名作品とかにその参照元になっている台詞があるんじゃないだろうかと勘繰りたくなるのだけど、おれ自身にはそうした記憶がなく、おれにない以上全国民レベルで通用する常識とはいえまい(なぜならおれは常識的な日本国民だからだ!←最近流行りの政治的にヤバい思考法)、となればこのフレーズにはおそらく元ネタがなく、元ネタがないのにも関わらず誰もが同じフレーズに到達する、これこそがアンチ東京タワー的地方人精神の結晶というやつなのではないか、と思い至り、なんだかよくわからないけどこのフレーズのことは疎かにしてはならない、と思った。
…と書いてて思い出したけど、おれ自身言ってたわ「東京は住むところじゃない」。90 年代中盤頃。安心した。あと近所に、
ばあちゃん「はぁ孫は東京で働いとります」
Y「東京のどこ?」
ばあちゃん「東京の群馬」
みたいなばあちゃんが居るらしい。群馬はさすがに違うとおもうよ。地図わかんなくてもわかるよ。まあおれも上京するまで中野を山手線沿いだと思っていたけど。