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高円寺防衛に参加

高円寺炎上

高円寺が大道芸人にジャックされた挙句炎上するというポスターをみて、そうはさせじと単機灼熱の虚空に舞い上がり巡回パトロールを行う予定であるという L さんの男気に惚れたのでおれも高円寺に行ってみることにした。

ようするに「高円寺の商店街あたりに大道芸人のひとが出没したりしなかったりする」というタイプの町ぐるみなイベントということだが、駅前でパンフレットもらってタイムテーブル見てみると結構ビッシリ埋まっててびっくりした。出没地点は駅前南北あちこち、出没時間帯もそんな昼時だけってわけでもなくミッシリ埋まってる。こんないっぱい大道芸人のひとが駅前にあふれていたらちょっとしたお祭り騒ぎではないか。

…でも実際回ってみるとそうでもないっていうか、まあ 30 分もあれば一周できる町内にながめのスケールのタイムテーブルをギッシリにしたところでそれほど驚きの連続というほどのことにもならんというか、なんだろう、確かにこれは日常と非日常の不可分に溶け合ったような、ちょっと不思議な空間になっているんだけど、高円寺ってもともと「なんでこのひとこんな時間からこんなことしてるの?あと駅前喫煙所のところで常時小ジャンプ繰り返しつつ鳩に説教しているおいちゃんは大道芸人さんではないよね?」みたいな、ちょっと不思議なひとたちが毎日クダを巻いているという印象で、だから連休に多少非日常側の人口が増えたところで光景としてはさほどの違和感もない…というのが高円寺的空間感を際立たせ、さらには岡崎武士「高円寺主義」(←未読)へとつながるなにかが仄見えるのだろうか…、みたいなことを、べつに思わなかった。どっちかっていうと 15 分ほどでおなかいっぱいになってしまって、キツくなってきたのでさっさと中野に移動した。

  • 高円寺

たぶん一人で見に来て、ひとつひとつの演目をじっくり見ていたら結構楽しかったんじゃないかと思うのだけど、L さんとサクサク巡回してまわってるぶんにはあんまうまくなかったなー。というのも、ちょっと芸人さんを取り囲む観衆の数が多すぎて、おれのような田舎もんが空気感を楽しめる人口密度じゃないわけね。人いきれなんてものはそれだけで貧乏くささの証であり(←「そんな息苦しい場所にわざわざ出向かなきゃ生きていけないなんて、あのひとたちにはよほど余裕がないんだな」的処理)、そこに居続ける忍耐力がおれにはない。大道芸といっても、軽業とかジャグリングのすごいやつとか口から火を吹くとかだったらすごいけど(そんなの危ないから商店街的には呼べないんだろうけど)、もうちょっとライトなやつなわけよ、手品をやってみたり、aiwaカセットデッキで音楽鳴らして舞踊を披露したり、スケブとか使って軽いパフォーマンスで笑いをとったり、風船でチワワ作ってみたり、そういうかんじの。そういうひとたちが一箇所にこれだけ集まるってのは確かに凄いことではあるけど、各個にはそれほどには集客力のある芸ってわけでもないはずで、でも街のあちこちにたむろしている観衆の量がちょっと多過ぎ。「もうちょっとひとがまばらだったら足止めて見ていくけど…もうなんかひとの垣根で芸人さんなんか見えねーよ!」みたいな状態。交通整理のためボランティアスタッフのひととか警官のひととかが出張ってて導線確保に必死。地域住民ぽいおじいちゃんが人垣の外側から背伸びしてこれまた必死にビデオ撮影中。なんかこう、もうちょっとほのぼのしたアットホーム半歩ファンタスティックみたいな雰囲気を期待していたら人垣に圧殺された、というかな。ちょっと高円寺心配になったよ。そんなに娯楽に餓えてんのかと。高円寺のひとがコロッセウムでローマ市民のコスプレして「パンよこせ!大道芸よこせ!」みたいなかんじで皇帝席にむかって叫んでる光景など幻視した。所詮東京ローカルでありつつも地名の知名度でいうとわりと全国区に近いというアンバランス、わりとコジャレそうな雰囲気とダメそうな雰囲気が調和して絶妙に湿った中央線沿線感、おれの中にある、そんなに金もないし学もないし余裕もないけどわりあい楽しくやってます的な高円寺イメージが…いやそんなイメージのことなんざ知ったことじゃないけど…。

ただまあ、このような町おこしは(ただでさえ密度感の高い)都心近くの商店街ならではの趣向といえて、集約して辛うじて密度と呼べるようなものがギリギリ保たれているような田舎では絶対に無理だし、これができるという立場を踏まえてそれらしいことをやってんだから、高円寺は偉いなー高円寺、と駅前を擬人化して脳内で褒め殺したりなんかはひととおりやった。

というわけで高円寺には一時間くらいしか居なくて、あとは中野でダラダラ。ブロードウェーの裏手でくだを巻いていたら D さんも合流して、普通なら喫茶店とか行くところなんだろうけども、貧乏なので公園に行きましょうという話になって、夕方〜夜あたりまで延々公園トーク。「後追い」「殉死」みたいなキーワードで総括できる話だったかな…。夜になったので晩御飯にチャーハンくって散会。おもしろかった。

  • 中野

公園の机に書いてあった食パンマンのデスマスク的おだやかフェイス。このての感覚って女子イラストの定番だよな。男子にはないので、長年不思議だ。