腕におぼえあり
- 第九話 内蔵助の宿
- 第十話 討入り
- 第十一話 四十八人目の義士
- 最終話 最後の用心棒
見終わった。三巻目はいよいよクライマックス、第十話「討入り」はどちらかといえばスケジュール進行を粛々と追うかんじで、まあ赤穂浪士のエピソードは大事だけどそこは青江と直接関係あるわけではないからなあとか思ったが、その次の「四十八人目の義士」が赤穂浪士と青江の交錯を描いたエピソードとして大変よくできていた。第四話「夜鷹斬り」に通じる伝統的男のロマン的様式をあくまでベタに描ききったというか。
しかし通してみるとやはり腕おぼはエロい。このしたたる油分と比べればエロゲーなどは精進料理のようなもの。ざけんな青江という話だ。やつは危険だ。モテすぎる。それを正当化しくさる団塊オヤジシステムの堅牢さには眩暈がする。まあでも青江又八郎も大変だったわけだしな。島耕作と比べればこのくらいはよかろう。いやそんな非道が許されてよいのか。よいもわるいもない。ドラマだ。原作の小説だ。そういうもんだ。おもしろかった。