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フィギュア盆栽

自然のなんといってもすごいところは、それがどんなものであっても自然体としかいえない点だ。なにしろ自然には不自然な景観というものがない。木を見ても森を見ても落ち葉を見ても、どれをとっても自然。まあ中には不恰好なのもあるけど、不恰好には不恰好なりの理由があり、ああまああれはああだからなとか、よくわかんないけどこれはこういうものなんだろうなとか、手繰っていくと安定した系のようなものに行き当たり、ともかくちんけな人間一匹ではそのありかたに抗い難い。軽々しい批判をゆるさないところがある。

人工物とか見てると「これはここから見ろ!」みたいなところがあって、あーやっぱ不自然体なんだなあと思う。これはいいなあと思うようなものでも、見方によって何か足りないような気がするアングルとかがあって、やはり人工のものには人間の容易な批判を許すような気分があるなあというか。そこには両面に甘えや共感のような、ゆるい双方向のメディアを感じる。なかなか木とか森のようにはいかない。これはべつに木や森のほうがいいという話ではない。性質による距離感の話だ。

原因はやはり直線かなと思う。自然な直線てあまり見る機会がない。見慣れないものなので不自然に思うのだろう。氷の結晶とか洞窟の水晶とかあるじゃないかという話だけども。面取りの問題かな。よくわからんな。ただ、直線を含んだものは容易に出来不出来という考え方を許す気がする。直線じゃないと、あまり出来不出来では考えない気がする。適当なおもいつきなので気のせいかもしれない。あと、おれは直線のありふれた社会で生きてきたので、不自然物の多くに直線が含まれていることに違和感を覚えないけど、これはもともと人間の素性に含まれる感受性なんだろうか。教育の成果って気もする。わかりやすい配分とか収納の効率とかがあるので、いずれそこに辿り着くのだろうけど。そもそもそういう考え方をするのが不自然なのかな。そんなこと考えてると、そもそも自然と不自然ってなんだよという話に立ち戻ってしまって、いやべつにおれはいまそういうこと考えたいわけじゃないのでという行き止まり。

自然と不自然の伝統的融合といえば日本の場合代表的には盆栽とかになるかもしれない。へんじゃないことがへんというへんな趣味だと、子供の頃、庭で盆栽相手に鋏を揮う祖父の背中を見ながら思ったものだった。おもしろそうだがかったるいとも思った。あさがおの観察よりむずかしそうだったし。物心ついてから子供でいられなくなるまでには(余命)十年もないから、子供は老人よりせっかちだ。おれはもう子供ではないので、最近は待てるようになってきた。盆栽とかはまだまだめんどくさいしあれは第一金がかかるのでやらないだろうけど、気分はちょっとわかる。ちょっとだけやってみたくもある。もうちょっと素人にも気分だけ味わえるような、安価で手軽な盆栽セットみたいなのが出ればやってみるのもいいかもしれない。いきなり盆栽はむずかしかろうから、まずは栽培セットからスタートとか。ガーデニングとかああいうのともちょっと違って。

で考えたが、毎日世話しておかないと枯れてしまうフィギュアってのはどうか。水やらないとシオシオになって最後は変色して枯れちゃうわけです。フィギュアオタのひとの家に行っていつも思うのは容積確保のむずかしさと、家内棚卸の困難さだ。フィギュアはそれなりの設備で保存しておけばあまり劣化しないので場所を食ったら食いっぱなし。気分を換えるため配置換えをしようにも、ギチギチに詰め込んだディスプレイの中身を入れ替えるのがどうにも面倒でたまらない。そこで、ほっといたらダメになる仕組みをあらかじめ組み込んでおけば、枯れたフィギュアは捨てていくことになって、あまり容積も食わないし、時期ごとに新鮮なフィギュアを飾って楽しめるようになるという按配。これぞという大物フィギュアは大切に育て、買うだけで目的を果たせたというようなガチャポンフィギュアとかは適当に数日観賞して入れ替え。みたいな。花束とか鉢植えみたいなかんじ。そのへんからオーガニックな素材のフィギュア使って盆栽とかどうかという妄想になってくるが、人型フィギュアで剪定とか考えるとちょっとグロい気もするのでやめといたほうがいいか。枝を分けて千手観音化したりとかすると怖いし。プラナリアというか。

実際にありそうなパターンに落としてみると、「天空の城ラピュタ」で王家の墓守やってたロボのフィギュアというかヴィネットみたいなのとかならよさげかもなと思った。フィギュア自体はありものでべつになんの仕掛けもなく、というか実はそのフィギュアはオマケで、商品の本体は土台やロボのからだに付着したコケで、それをうまく栽培しましょうみたいなやつ。

検索してみたら、プランターがあった。