matakimika@hatenadiary.jp

WELCOME TO MY HOME PAGE(Fake) ! LINK FREE ! Sorry, Japanese only. 私のホームページへようこそ!

ゲームジャンル雑想

荒川 | 050410

ゲームジャンルというのは、ゲームを遊んでるぶんにはべつにあってもなくても困らないが、ゲームを遊んでないときに役に立つことがあり、反面それがあることによってある程度思考が誘導または矯正される場合のあるものなので(←たとえば「ジャンルを前提としてゲームを考えたくなってくる」という魅惑的な罠など)、ゲーオタを長くやっていくうちにある程度ドライな付き合い方が必要なのだなあとわかってくる。

逆算して考えると、ゲームにジャンルという考え方を最初に必要と感じる立場はおそらくゲームメディアだ。広告とか記事とか。ジャンルというのは伝えるための効果的な手段だからだ(オタ的な立場からいえばジャンル主導のパブは弊害も大きいと思うけど、ジャンルによって得られる確かさに比べれば些事よなと勝手に納得もしてしまうところ。でもそこでさらに斜め上に脱出を図って「スタイリッシュハイアクション」とかアレなクリエイティブ精神を発動するのもまた異形だなと思うので問題自体はいずれどこかで抜本的に解決されたほうがしあわせと思う)。メーカーの広報や営業や、場合によって流通も含んでいいだろう。そして次に売り場。つまり、棚の分類。それらにぶら下がって消費者。ジャンルを前提とした世界観によってゲームを判断することで効率的なゲーム消費が行われるようになり、あらゆる面で帯域が太くなり市場が形成されてゆく。そしてそういった前提を踏まえたうえで開発者。市場の要請と、あと開発上でコンセンサスを取る手順への組み込みなど。大雑把すぎてあれだが、まあ一応輪にはなった。

  • ゲームジャンルという考え方は、基本的に非ゲーオタの消費者のためにある。
    • 細部の印象を塗り込めるかわりに、把握・判断にかかる負担を劇的に軽減する
    • 選びやすく、消費しやすく
  • この場合のゲーオタとは「ジャンルというゲタがなくてもゲームのことばかり考えられるほどにゲームを偏愛してしまってるひとたち」ということに?
  • ゲーオタ同士の疎通上でジャンルという考え方は必要ない。
  • ゲーオタがジャンルを「使う」のは、ゲーオタの村内で PvP などをやって遊ぶ際の曖昧なエリア設定時など。
  • 村が過疎化してしまった場合など、「自分たち以外」という仮想敵に備えた武装のためゲーオタがジャンルを旗印に担ぎあげる例もある。または内ゲバのネタにとか。

とかまあそのへんはひとまずおいて、ちょっと前から気になっていることがある。ジャンルの略称についてだ。ADV とか ACT とか RPG とかなんとか。あれびみょうにバラつきあるよな。言ったもん勝ちの世界との水面下の合意が成立してると思うのでどれが正しいみたいな価値観闘争などはなされてない印象だけど。根っこをたどると各ゲーム雑誌での略称発明競争とかから端を発してるのかもしれない。声優雑誌とかで「声優」という職業に対する英語当て字が各誌違うみたいなあれといっしょで(よくしらねえけど CV とか VA とかいろいろあるらしい)。

たとえばおれの場合アドベンチャーゲームは ADV だが、ひとによっては AVG だったりする。運転ゲーについてはもっと根本的に、RCG(レーシングゲーム)と DRV(ドライビングゲーム)で全然違うものだったりとか(←どっちの略語も無理あるよな)。おれはまあ「運転ゲー」という普段の書きかたからもわかるとおり、レースの勝敗でなく運転自体をおもしろがれるようになったという部分が昨今の家庭用ゲーム機におけるゲーム性の進歩だと思ってるわけなので、レースゲームというジャンル名をいまどきのゲームに適用するのは(F-ZERO 等の例外を除いて)避けるようにしているわけだけども。(西)洋モノのジャンル名がそのまま輸入されてきたものについてはあまり問題ない。FPSファーストパーソンシューター)とか RTSリアルタイムストラテジー)とか。逆に国産文化の進化系が独特すぎて洋モノジャンル名が全然馴染まないものもある。STG とかがそうで、なんか海外だと shootem とか shumps とかいうらしいがそんな呼び方日本じゃほとんど聞かない(追記:「shumps でなくて shmups です」との指摘→http://d.hatena.ne.jp/ABA/20050308#p1)。三文字じゃないからってのもあるのか。

余談というか蛇足だが、おれの場合ああいった略語読むとき脳内でちょっとへんな呼び方してるかもしれないんだよなっていうか、書きづらい部分なので羅列するが、

  • STG = シュ(S)ーティ(T)ング(G)・ゲーム
  • ACT = ア(A)ク(C)ショ(T)ン・ゲーム
  • ADV = ア(A)ド(D)ベ(V)ンチャー・ゲーム
  • RPG = ロ(R)ールプ(P)レイング(G)・ゲーム
  • RCG = レ(R)ーシ(C)ング(G)・ゲーム

「ゲーム」より前に略語が終わってしまう。RPG とかは Role Playing Game の略なんだからほんとは「ロ(R)ールプ(P)レイング・ゲ(G)ーム」なんだけどっていうか、まあ Role Playing Game と言われれば「ロールプレイングゲーム」と読むけど RPG と言われれば脳内で「ロ(R)ールプ(P)レイング(G)」と読んでしまうのだ。めんどくさいし。どうせ各ジャンル名同根ってわけでもないんだし日本語としての英単語活用の成果っていうか名づけたモン勝ちのシェア競争でしかないんだろうからどう読もうとそんなのは勝手というかコントロールするものでもされるものでもあるまいと思ってるし、どう思っていようと単語流通を阻害しないのがジャンル名というものの素晴らしさのひとつなので事実これまで問題になったことはない。ああでも、SLG は「シミュレーション」では収まらないか。G が説明つかない。