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双生児

T くんと N さんは一番つまんなかったと言ってたんだけど、おれは一番いいと思った。確かにあんまし出来のいいおはなしではないというか、掘り下げや解釈とかも特におもしろいわけではないんだけど、今日の四本の中では、この一本だけがくそ真面目に「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」あたりのノリを 90 年代的な映像に移植しようと試みていたように思うからだ。そしてそれは、ある程度成功していたと思う。

監督の塚本晋也氏は、江戸川乱歩作品っていうよりも、乱歩映画の味わいの部分を、わかっていると思った。そうそう、このチープさと、へんっぷりだよと、頷くところが多かった。所詮ハッタリなんすよ、やすいショッキング映像ですよと。それを本気ではもう撮れなくなってしまっているのが弱みで、そしてそこにソリッドな恐怖感や不快感を挿入できるのが強みですよと。映画の過去と今ある現在をふまえて、きちんと頑張って撮っているかんじがした。まあしかし、だったら「双生児」じゃなくて「恐怖奇形人間」見りゃいいじゃんと言えば、そのとおりなんだけど。

あーあと、乱歩映画といえばデフォルトでおっぱい出しなんですけど、今作において印象的だったのはヒロインの背中(はだか)のシーン。エロい背骨してるよ、すてき。こういう絵を撮る塚本氏は、その変態っぽさで言ってほかの乱歩映画の監督より一枚上手だなあと思う。ヒロイン勝ちってこともあるんだろうけども。よくぞこの背中の女をみつけてきましたな!みたいな。