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Les Miserables

先日は、予定外にスカイフォール鑑賞でかっこいいおっさんを堪能したので、次は予定どおりのレミゼを見なきゃだなーと思っているけどホビットもあるよなー IMAX とか地の涯ではちと厳しいけど。「ミュージカル映画は存在自体がクソ」言説て面倒くさいので乗らないんだけど一応の説得力はあったような気がしていたけど興味薄いもんだから忘れちゃったけどあれまだ現代でも更新不要の理屈なんだっけかな、体力・気分的には、ただし映画館が電車で来い的なかんじなんだがまぁ映画はネットで家まで来ているので問題なかった。いや新作が家で見れるとこまではきてないか。とかいろいろ悩んだ挙句にレミゼで決定、見てきた。おもしろかった。

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以下メモ。

  • 観終わった直後の感想としては「いくらミュージカル映画とはいえ、あんなに歌いっぱなしだとは思わなかった…」だ。レミゼのミュージカル版て見たことないけど、原作どうこうってよりは、かなりミュージカルに忠実なかんじなのだろうか?
  • 映画のピークがむしろ前半に来るので微妙といえば微妙な映画と思ったけど、そんなことよりは、おれがこの映画見てるあいだずっと連想していたのは L.A. Noir なのだった。
  • 予想に反して、すっごいテンション上がったわけじゃなかったんだけど、かなり気に入っちゃったよ。あと子供の頃読んだ児童文学書版の記憶がテキトーすぎて我ながらひどい。橋から飛び降りたのバルジャンのほうだと勘違いしていたり。
  • この映画、キャラクタが熱唱状態に入ると被写界深度が浅くなって、しかもバストアップで歌い手の顔がドーンとアップになるので、なんつーか「歌ってる人間の顔芸を楽しむ映画」になってんのね。「声」「歌詞」「表情」の三重奏全部読み取らないとたぶん勿体ない。
  • でも英語わかんないと字幕のほうに目が行っちゃうので、字幕読んじゃうと表情を取りこぼして二重奏になっちゃう。のが口惜しいので、がんばって顔ばっか見てたんよ。やっぱ文字より表情のほうが雄弁に語るだろて思って。で、楽しめたんだけど、やっぱ英語だいぶわかんなかった。あとガイジンの表情のニュアンスにもやっぱり読解力が必要で、そっちのリテラシ的に「せっかく顔ばっか見てても見逃した表情のニュアンス」はありそうでどうも。
  • とにかく映画館のスクリーンで自分の身長よりもデカい人間の顔のアップを眺め続ける映画だった。ちゃんと予習復習してから見てたらもっとたのしいはず。おれは残念ながらサラッと見ちゃって、いまんとこ「うわー人間のエモさの幕の内弁当やー、幕の内弁当のフランス革命やー」どまりだけど。
  • あとミュージカル名場面と思しき「あと一日」ラッシュんとこ、サウスパーク劇場版 BIGGER LONGER UNCUT の元ネタだと思うので(→https://www.youtube.com/watch?v=rwD4ixA33Hw)、サウスパークのほうばかり連想しちゃって笑ってしまった。
  • …あ、なんで L.A. Noir を連想するのかっていうのは「表情見なきゃいけないのに、ついつい字幕に目が行っちゃいがちな映像」つながりなわけやね。
  • バルジャンおじさんが冒頭で盗む銀食器が大量すぎて笑った。何枚とかじゃなくて根こそぎ盗んでてそりゃ捕まるわおっさんっていう。
  • アン・ハサウェイ氏熱唱のところが、さすがのものすごいエモさで全部もってかれるかんじだった、けど家帰ったら速攻スーザン・ボイル氏のやつ見ちゃったよ。ボイル氏のほうはドキュメンタリー力がすごくて揺さぶられる。でもハサウェイ氏のも負けてないと思うな。ともかくあの曲はすごいね、楽譜通りだと結構ノペっとしていて、情感盛りまくりで歌わないとサマにならないから、誰が歌ってもガンガンエモってくるようにできていて、ものすごく悲惨な歌詞のなかから決して奪い去れないみずみずしさのようなものが立ち上がってくる。人間賛歌やで。
  • あと児童文学書の影響でジャベールを超誤解してた。ジャベールすまんかった。なんかおれん中では(名前が似てるせいもあって) PoP の宰相ジャフアーらへんのイメージとごっちゃになってたよ。陰湿でしつこい鉤鼻の警部みたいな…。
  • ヒロイン。幼少児の灰かぶり姫状態以外とくにエモさのない(というかほとんど内面らしきものがない!)コゼットと比べて、エポニーヌの著しいエモさはヤバいしグッと来る。こいつはスターシップトルーパーズでいうディジーだし(→http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20080826#p2)、なんというかボンクラが長岡志保に投射するエモさだよ。成長したコゼットが蝶よ花よのお嬢さんでしかないのは映画に期待したヒロイン像としてガッカリだが、話を整理するため「彼女がそんなふうに育つことができたのはバルジャンおじさんがちょうがんばったから」という材料に矮小化して若年女子の情熱はエポに丸投げという判断だったのかなーという気も。
  • あとコゼットをまともに描くとバルジャンおじさんとの義理父娘の友愛みたいなのってロリータ方面に話がブレたりしかねんような気がしたのでそれは別の話で見ればいいかなとも。
  • バルジャンおじさんもジャベールも、神を意識することであんなんなっちゃったわけで、やっぱキリスト教ってのは怖いなと思った。