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トップをねらえ!トップをねらえ 2!合体劇場版!!

トップ合体劇場版!!

秋葉原UDX で上映会があるとの情報を M さんの mixi 日記で知って、行って、見た。おもしろかった。OVAトップをねらえ!」全六話を 90 分に再編集・OVAトップをねらえ 2!」全六話を 90 分に再編集、の計 180 分。1 のほうには新カットなし、2 のほうは知らないんだけど新カットありだった、ようだ。おれは 1 は脳内である程度のコンテが思い浮かぶくらいには暗記しており、2 のほうは 1 話を見ただけで続きは見れていなかったので、ほとんど初見に近い。

  • 総合
    • 1 は内容ほぼ暗記しているわけなのでいまさら特に感情はないが、2 の出来にはかなり驚いた。感動したといってもいいかもしれない。けどまだちょっとわからん。
    • 1 について「おもしろいかおもしろくないかでいったら間違いなくおもしろいが、オタ的に盛り上がっている内容なようでいて実はかなり虚しい」みたいな解釈自体は動かず。
    • そのうえで 2 は、ふつうにおもしろく見ることができるアニメな気がした(つまり虚しくなかったということだ)。ただ、そのうちの「1 をフォローする」というような働きについては、けっこう引っかかりも覚えた。そんなことまでしなくても 2 は 2 でおもしろいではないか的な。べつにこれ一万二千年後じゃなくてたとえば七千年後とかそういう中途半端なところでもいいじゃんとか、なんかおれの中の中坊神経がむずがるような感覚。とはいえ、2 はやはり原理的に 1 に戻っていかないといけないのだろうと思いもした。だって 2 だものなあ。わざわざトップをねらっているわけだし。未整理。
  • トップをねらえ!
    • 映像は OVA のものだったが、音声は新録だった(ほとんど、または全部?)。
    • SE はもちろんのこと、脇役の台詞は軒並み新録のほうが良くなっている印象だったが、レギュラー陣は(旧録の印象が強いせいもあるだろうが)旧録版のほうが張りがあっていい声だったような気が。ただ、悩み台詞や嗚咽など、ちょっと複雑な演技についていろいろと解釈が変わっていてそこは新味。
    • タカミの声優のひとが、いきなり現代風の声優声になっていてそこが妙に記憶に残った。
    • お話は、OVA でわりとミッチリ詰まっている内容なので、90 分に削るとここまで駆け足になってしまうのかーというかんじ。シリーズ後半をじっくり見せる関係で前半部分は相当カットされていた。カシワギやユングのエピソードはほぼ皆無に。まあ詳しく知りたければ OVA 見ろという話だ。
  • トップをねらえ 2!
    • だいぶ良かった。見たことのないような絵もいっぱいあって楽しめたし、お話もよかった。詳細については、1 を見たかんじだと相当省略しているのだろうなと思えるので、やはり OVA 版を見ないとわからない気もしたが、わからないなりにわかりやすくまとめてある編集な気がしたので問題なかった。OVA 既見者のひとは「細かいいろんな情報がないので劇場版のほうが逆にわかりやすい」と言っていた。
    • 理解するキーは「トップをねらえ!」と、あとせいぜい「クリクリ」程度でいいかとおもっていたが、そうではなく、どちらかというと「少女革命ウテナ」とかも必要だったかもしれない。が、それだけでもなさそう。
    • とにかくおもしろかったのだが、ちょっと踏み込んだらそう思うことに難度のあるアニメに見えた。世の中複雑だからこのように複雑なアニメになるのだろうか。どこかしらでグレッグ・イーガン氏作品を読む際に感じるようなことを連想しなくもなかった。イーガン氏作品にはある程度「(読者である我々でなく)世界に設定されてある未来人の問題意識」みたいなものをまず SF 的視点で受け止めて、そこに展開されていく事象を追い、そしてもちろん最終的には現実現代人である自分の脳内に落とすという作業が必要なわけだが、トップ 2 の場合にも、まあイーガン氏作品ほどの複雑さではないにせよ、それと似たような処理を要求されているような感覚。これは「おれが現役ではないからエミュレーションする必要がある」ということかもしれないし、でなかったらおれがアニメ業界人ではないから、またはおれのアニオタとしての性別の問題なのかもしれないが、この種の障壁はどうも性別とかではないような気もしている、つまり、トップ 2 で主に活躍するのは女キャラであり男キャラはひねくれるかいじけるか諦めるかマシーンになるかの四択くらいしかやることがない気がして、どちらかというとかなり「女しか居ない世界」に近い描写になっているように一見思えるんだけど、でもそうではなくて、ここで活躍したり苦悩したりしているキャラクタたちは男でも女でもないような気がしたので。男女とかでなくなにか「崇高なもの」「それ以外」という区別。
    • フリクリ」とかも難度高いアニメだと思うんだけど、でもフリクリは「わからなくても楽しい」をクリアしていて、しかしトップ 2 は、「むずかしいけどおもしろい」くらいのレベルまで突っ込んでいるかも。この「なんだかわからないんだけど妙にさわやか」というあたりと最後のあたりのシーンの開放感から新城カズマ氏作品のことなどを連想しなくもなかった。そうなんだよなべつにこの「なんだかわからないんだけど妙にさわやか」は、トップに限らずあちこちに数年前からポツポツ観測できているんだよな。
    • 例のひとの名は「ノノリリ」だったのか。ずっと「ノノリディ」だと思っていた。聞き間違え大王。でもほかのひとも同様にいろんなパターンで聞き間違えていたので、主人公のひとの舌滑にも問題があったのかもしれない、が、今回ちゃんとわかったのでそれは解消されたのだろう。

とりあえず「トップをねらえ 2!」は見るべき点の多い作品であることがわかったので、OVA 版視聴のプライオリティを大幅に上方修正。フリクリの例があるので(もうボックスが出ることもないのだろうと思っていたものが随分経って出た)、なるべくなら DVD BOX、というか BD なり HD-DVD なり次世代 DVD 的存在のボックスが出るまでは待ちたいところだが…、流れ次第といったところか。

いずれオタとしてひとおとりの感想を持ちたい。