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火の七日間 第四日

引き続いて(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20120717#p1)。今日の予定は、K さんと K さんとおれとで Y さん宅にあそびにいくことだ。K さんと新宿で待ち合わせて、もう一方の K さんとは現地合流。

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うまい具合に合流して、とりあえずメシ。それなりにネットでやりとりはしていたけど会うのひさしぶりなので近況など。K さんはそれなりに生きてるようでとりあえずよかった。もう一方の K さんは前回会ったときとまったく変わらずバイタリティと行動力あるかんじですごいなと思った。

しばらくダベったあと Y さん宅へお邪魔。Y さんは最近出産したり、夏コミ前だったり、とにかくたいへんなので、まぁ軽くご挨拶くらい…と思っていたんだけどけっこう居座ってしまい恐縮。全体的には K さんを中心としてはてな村トークの嵐が吹き荒れていたかんじだけど風速高過ぎてほとんどついていけなかったよ(おれはむかしからあんま人間に興味がないので人間ドリヴンの話題は苦手だ)。あと、これだけ長時間話題が尽きないってことは、はてな村は案外衰退してないのかというと違って、ネットウォッチの粋というのは当人のほかの誰も関心を払わないような些細な空隙にあるわけなので、全体が寂れてもウォッチャーが死なないかぎり話題自体は尽きないのだ。

  • Kn さん。変わってない!マイペースで行動力があって気が遣えて、でもしっかりオタクで細かいことでもひっかかりがあるととことんこだわり、納得の仕方に独りよがりな部分がなく、言語化できるところまで詰めるかんじ。熱中するものが自然と世の中に重なっているというか、嗜好とシーン動向を重ね合わせるのがうまいというか。そのぶんこのひとと泥臭い部分を引きずって相対すると鏡の法則が発動しそうなかんじだが、幸いまともに向き合うような機会はなかったのでわからん。なんか「あー本物の東京モンてこんなかんじだ」というかんじ。
  • Km さん。変わりなくてよかった!生きてるだけでなにかの生き字引というか、現行辞書としてあまり機能しなくなってもそれはそれで人間文化遺産として生活保護されるべきかんじの奇特なキャラクタ性。いろいろきつい時期もあったんだろうに形成された人格は極めてソフトで安定していて、これは理性が作ったんだろうなすげえなとしみじみ思う。スペックだけ聞くと 1,000 万人都市の真ん中にしか生息しないタイプの怪人のようでいて、しかし全国どこにでも居ても違和感のない雰囲気もある。誰より長くなんらかの群像を見ながら暮らしてほしいし、できれば先々何かの本でも書いたらどうか。
  • Y さん。最初に会ったときからとにかく圧倒的によく喋るそのパワーに圧倒され、おれこのひとの前ではほとんど会話に口を挟めない。芸能人とか声優とかってそういうものにあんま興味のないおれにでもわかる独特のバキッとしたオーラがあるけど、なんか質こそ違えそれに近い何らかのパワーが常時放射されてるかんじ。あとすっごい真面目で地に足が着いてる…ようでいて、しかし人生としてはかなりアクロバットなほうに舵切ってる気がしなくもないから今後ともご健勝でいていただきたい。度胸と根性と懐の深さというか。そうしたものに最近ますます磨きがかかってるかんじ。
  • A さん。はじめてお会いした、予想していたよりさらにソフトなかんじひとだった!けど眼力の強さはさすがだ。インターネット話にポイントを押さえて食いつきながらも、Y さんと交替しながら常時赤ちゃんをあやしたり抱えたりさすったりしているその手つきが印象的だった。赤ちゃんパワーに引きずられるような部分もないではないが、あー、これはいいひとだわ、とノンバーバルにわかる。

ゲップが出るくらいには、はてな汁に漬かったようなかんじになったので、Y さん宅を辞去して(おみやげもろうた!ありがとうございます!)新宿に出て二次会でもしますかというかんじになったあとは、はてな以外のインターネットの話とか、あとおれが個人的にずっと首をひねり続けている、ミリタリーガンオタ→仮想戦記→ナノハ→マブラブオルタネイティブみたいな謎のラインの話を延々した。

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おれは田舎に引っ込んで以来、インターネットにひとに「OFF 会したならなるべく詳細な OFF レポを書け書け書け書け書け書け(残響音)、なぜならインターネットにおける東京ディバイトとはなにもアニメ放映の有無や放映時間の遅延問題、サブカル現場主義における地方締め出し問題などに限った話ではなく、同様のリソースを消費してネット上の同じ話題を追っかけている者同士でも、OFF 会等で遣り取りされるネット言語化されていない領域における問題提起や事実確認などの抜け落ちから、話題圏の全体像把握で有利不利が生じるという部分についても根深いのだ、その部分をなるべくフェアに開示することは結局話題を共有するコミュニティ全体のメリットにもなるし、認識違いでへんにこじれたり、不要な恥かいて孤立するようなプレイヤが出るようなら不要な揉め事の種で、いずれ全体が被るデメリットになる、そういう部分を微妙に補助しうる山となる塵のひとつとして「冗長な OFF レポ」は案外有用であり、相互補完しあえるくらい質量が出揃えばもはやある程度空気すら読むこともできるようになり、ここに東京ディバイドは緩和される」と説き続けているのだが、いざ自分がひさびさに上京してみると、なかなか OFF レポなんぞメモれるもんじゃない。基本的には展開されたオタ理論、提出される諸問題、自分にとって盲点だった視角、開陳される独自研究、酒の勢いの名フレーズなどを、バルクで羅列するだけでいいと思ってんだけど、やっぱそれすらやる余裕は OFF 開催地原住民でないとなかなかむずかしいのかもしれん。いまどきは Twitter などもあるし現場でメモとるのもむずかしくないんだが、喋るのに夢中だったりひさびさのオタノンバーバルコミュニケーションに見入ってしまったりしているうちにメモるの忘れちゃって、且つ出来事を日記するまでに随分時間も経っちゃって、いまさら全然思い出せないんだよね…。次回旅行時の反省点だ。

…で、なにも書かないのもアレなので、おれが喋った「ミリタリーガンオタ→仮想戦記→ナノハ→マブラブオルタネイティブみたいな謎のラインの話」だけでも走り書きを軽く羅列。

  • オタがミリタリーに憧れるきっかけは基本的に「つよい!かっこいい!」みたいなのだと思うんだけど、でもミリタリーに傾倒すればするほど盛者必衰というか千年帝国の滅亡というか、まあ負け戦に萌えるみたいなかんじになっていくと思うんだよねえ、いやこれ判官贔屓みたいな心情なのかもだけど。でも、ある年代というか、段階というか、それ以降の「ミリタリー風味をエッセンスとして嗜みつつそれ以外」みたいな作品のオタって勝ち戦が好きっぽい印象になってんだよね。それがなぜなのかよくわからず、引っかかっている。
  • ようは「最強厨的な無邪気さ」と「軍オタとしての帰属意識」て結構相反するんじゃないかと思ってんだけど(←「おれたちは詳しいんだ!」という自負は、必然的に盛者必衰だし、最強というのは様々な条件により範囲が狭められるし、みたいなかんじで、どんどん「つよい!かっこいい!」みたいな素朴さをスポイルしていくんじゃないか?)、なんかその両方をいいとこ取りしたような感性が近年みられるよーな気がしていて新人類?とか思ってるらへんなんだけどもね。
  • たとえば、軍オタとガンダム軍オタはもともと全然違うわけなんだよね。実際の兵器は、なにせ実在してて運用されてるんだから、知識(と限定された経験)勝負の世界なんだけど、架空世界の兵器は、「こう設定されてあるんだからこう」「描かれたことが起こりうること」がすべてで。ふつうなら「これなんで?」「そういう設定です」で済むところを、ふつうじゃおもしろくないわけだから、無駄に無限に細分化して合理性を見出して、「世界のうちの作中では描かれなかった部分」を妄想・予測可能にする手がかりにしてする、という趣味として発展している。
  • うまくいえないんだが、知識を取っ掛かりに軍オタを突き詰めると最後には「現実」という確かなものがあって、そこで起きる事実はどんな知識や過去の経験やシミュレーションをも覆すし、であるがゆえにオタを通して絶対的なものへ手を差し延べるその行為自体への自負が軍オタにはあると思うんだけど、でもガンダム軍オタの場合、それをどんだけ突き詰めても底面が現実ほどには強固じゃないんだよね(←いや「宇宙世紀は現実ほどに強固だ」みたいな態度のひとも実際過去に見たことあるんだけど、さすがに前衛的すぎてコミュニティ内でも若干浮いてた)。とはいえ、ガンダムもじゅうぶん知識量で争えるほど複雑になったから、それをヒエラルキーみたいに扱うひとだって出てきた。…まあこれ「もともと軍オタだったひとがガンダムとか見て手遊びとして軍オタ的な語りをガンダム語りの中にも持ち込んでみた」みたいな言説が様々な支流を産んで、その支流のなかだけで生活する人々も現れるほどの規模になった的な話かもだ。
  • そんなわけでおれの(往年の)認識だと、弱いもの達が夕暮れさらに弱いものをたたくの連鎖として「軍オタ→(素人は黙ってろ→)ガンオタ内軍オタ→(素人は黙ってろ→)アニオタとしてのガンオタ」という謎のヒエラルキーがあった。いやほんとアニオタが「じゃあ各自飯食って、駅前にヒトサンマルマル集合でー」とか言おうもんなら軍オタから「市民がそんな言い方すんな」とか怒られたもんよ。オールタイムキュートなエピソードだと思うよ。
  • そういうヒエラルキーがあるもんだから、ガンオタ内軍オタってのは却って肩身の狭い趣味で、むずかしそうだったわけよ。アニオタがチャラくガンプラトークしてるの横目に「素人が…!」とかフラストレーション溜まってても、隣のテーブルで軍オタが談笑してるもんだから知識自慢しにいけないっていう。
  • …でもそうした潮目がちょっと変わったのかなと思ったのが、仮想戦記ブームでやね。あれ?軍オタなのに超兵器で歴史改変とかアリなんだ?みたいな雰囲気になった。まあ下々の暮らしに変わりはないんだけど、雲上のお家騒動っていうか。まあたぶん軍オタ内での初心者〜中級者の裾野を広げるムーブメントだったんだろうね。素人のスカウターではどのみち桁あふれで壊れちゃうので、仮想戦記やるオタとやらないオタではどっちが軍オタとしてヤバいのか、みたいなことは推測できないのだ。たぶん軍オタ戦闘力 2 万 vs 53 万とか、内部じゃかなり違うんだろうけど、入り乱れててなあ。
  • で、やっぱ仮想戦記は勝ち戦の印象あったね。基本的には負け戦を「こうやったら勝てる!」とか「こういうのがあったら逆転できる!」みたいなコンセプト多かったし。そこいらで「軍オタは負け戦が好き」みたいな印象が揺らいだ。
    • それからまた 10 年くらい経ってみて、かつてなら架空戦記で盛り上がってたような界隈(に外野からは見えるひとたち)では、後年には「やっぱ独ソ戦だろ」みたいな声もラウドになってるよーな気がするし、揺り戻しあるのかねー。それともあれは往年にラウドだった仮想戦記ブーム世代に対する若い世代からの反動なのかね。
    • このへん、例の「ガンダムにおけるジオン軍に、ドイツ軍をみる側(0080 戦争のプロかっこいー勢)と日本軍をみる側(0083 玉砕うつくしー勢)とでは、ジオン軍好きのベクトルが全然違う」みたいな話とも縮図的に絡むのかね。
  • で、ざっくりした印象で、なのはオタは「おれたちは詳しいんだ!」と「最強かっこいい!」を共存させるポテンシャルがあって往年のアッパーな「ドイツ戦車かっこいいよね!」みたいなノリを感じさせ、マブラブオタは「おれたちは詳しいんだ!」と「全滅美しい!」と「ナショナリズムと相性抜群!」らへんが仮想戦記(←「(実際には)全滅美しい!」に下支えされた「(ドリー夢では)最強かっこいい!」というマジックを可能にした文法)の正統後継っぽいかんじするねー、みたいな印象があって、でもほんと単なる印象なんで、実際どうなのかは皆目わからんので、ここいらへんの流れに詳しいひとに教えてもらいたいっていう。
  • あと、マブラブオルタネイティブの話聞いてると、ちょっと往年の「なぜ新宿書店ではマンガ嫌韓流が平積みですか?」問題とも関係あんのかなーとか思ったりするけどわからん。
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終電くらいまで喋って、帰宅、寝る。明日に続く(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20120719#p1)。