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乙女トリガー / ゆううつ水よう日

乙女

同人サークル randam_butter の夏コミ新刊「乙女トリガー」「ゆううつ水よう日」(http://randambutter.blog.shinobi.jp/Entry/118/)を読んだ。おもしろかった。買いにいくつもりだったので、コミケに行かなくてよくなって助かった。最近夜型なので、昼間出歩くのは難度高いなーという。randam_butter の今回のテーマは「乙女」とのことで、新刊二冊とも乙女本ということになっているかと思う。表紙も乙女っぽいかんじ。どちらもリンゴが描かれているけどこれは特に発注したわけでなく偶然らしい。乙女とリンゴにはなにか切断できない関係性があるのだろうか…と、「狼と香辛料」の漫画版を読みながら思ったので、まとめて記念撮影。

  • 速水 筒 / ゆううつ水よう日
    • 速水筒氏がどういうひとなのかよく知らんのだけど、「黒川ケンキチ画文集 長い旅の記録」(http://d.hatena.ne.jp/matakimika/20080123#p2)でとても良い文章を書いているひとだった。で、今回も非常によかった!この本メシ食いながら読んだんだけど、読んでるうちにだんだん砂を噛んでるような気分になってきた。乙女ってそんなかんじだ多分。
    • 一部の前衛的アイオタにいわせれば、アイドルってうんこしないじゃない(いや現代アイドルオタの前衛はそんな地点を通過して「むしろアイドルは煙草も吸うし子供も産むんだけど処女でうんこしない」とかそういう地平まで進んでるっぽいけど)。なんでうんこしないのかというと、この世がヨゴレてるってことなんだよ。ヨゴレと関係ないのがアイドルって意味なんだよ。排泄するってことは食うってことでもある。毎日ハンバーガーを食ってる人間の細胞はハンバーガーで作られる。ものを食うってことは、汚い世の中に染まるってことなんだよ。ヨゴレで出来てる身体になるのだ。そういうのとまるで違うところに居る概念として乙女があるわけだ。だからうんこをしないアイドルは、薄汚れた食い物を口にすることもない。いや今はアイドルじゃなくて乙女の話か。まあ似たようなものだ。乙女は砂糖とスパイスと素敵なもので出来ているのに違いない。この本を読んでいてそれがよくわかったので、読みながら食っていたハンバーグ弁当が砂のような味になった。ハンバーグの味なんか幻想なんだよ。これが本来の味、おれが生きる世界なのだと。
  • イノウエ / 乙女トリガー
    • 乙女ならぬイノウエ氏による乙女短篇小説「乙女トリガー」と、わりと有名なタイトルらしい「Under The Moon」という乙女ゲーの感想文が収録されている。あと巻頭巻末の乙女対談も示唆的でおもしろかった。水野良氏のエルフ伝説とか素敵キーワード「森ガール」のこととか。「友達に『森にいそうだね』といわれたことがある」ってどんなんよ。まつろわぬ民なのか?
    • 「乙女トリガー」なんだけど、これはー、なんかへんな意味じゃなく非モテ文学なのかなーと思った。非モテというとはてダ界隈でだけだいぶ特殊なニュアンスが付き過ぎているかんじで取り扱いが面倒なのだけど、イノウエ氏はどちらかといえばテキストサイトに近い日記サイトのひとだと思うので、そこいらへんの文脈とは関係ない。一人の男が 30 歳になろうとしている、これはそういう話だ。