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最近の漫画

最近読んでるのざっとメモ。

  • 小山田いく / マリオネット師
    • ほんとなつかしーノリ。六田登「F」とかもそうだけど。なんかこの、説教くさいかんじ。往年の、内向的人間への説教くささのある(=おそらくは似たものへの愛情のある)漫画を読むと、「ありがとうね、でもいまとなっては立派に手遅れだし、悲観するほどでもなかったよ」みたいなかんじになる。20 年前の未来を 20 年後の現在が追い越して行く、感傷のウラシマ効果か。
  • 天樹征丸×さとうふみや / 探偵学園 Q
    • やはり読みづらさが先行するテンプレ感の高さだ。全然みなぎってこない。「ヒントは 3 つ、こたえはひとつだ」とか「謎よもっと深まれ」みたいなの、「決め台詞 A」とか入ってた部分に置き換えただけでしょみたいな読み方になってしまうし。気になったので金田一少年ちょろっと読んでみたら、金田一少年はスルッと読めてしまった。
  • 史村翔×所十三 / SHOGUN
    • 史村翔氏原作つながりを辿って、SYOGUN ひさびさに読んでみた。超 LSI とか出てくる商材がアツすぎて死んだ目になったりした。あと往年は、なんだか実業界に打って出る少年漫画て流行ったんかね。ちらほらみるね。で、だいたい読みづらいし話題の賞味期限切れ早くておトクじゃないかんじするね。集英社の血統?
    • あれかねー、喧嘩番長が喧嘩で全国統一したって、メシ食わせてもらってる以上親には頭あがらねえじゃん問題を突破するために実業に打って出るみたいなアングルが往年の少年漫画界にはあったかんじなのかね。なんかそれ RPG が後年抱えた「レベルあがったから魔王倒せたけどそれで魔王超えたといえんの?なんか人間的に成長しなきゃいけないんじゃないの?」みたいな問題の先祖なのかね。
  • 望月三起也 / ワイルドセブン
    • で、もっとワイルドになるべきと思ってワイルドセブン読みはじめたけど、いまのテンションだと合わん。話の筋でダラっと回想と現在が入り混じるかんじが、フリートークのじょうずな噺家のおっさんみてるような気分になる。キャラはかっこいいんだけど展開はいまひとつシャキシャキしてないんだよね。これより後の少年漫画は、そういう部分をガンガン洗練していったんだろうね。
  • 真鍋昌平 / 闇金ウシジマくん
    • ちゃんと読んだのこれがはじめてだけど、ウシジマくんけっこうまともなひとだねー。
    • 読んでるとどんどんゲンナリしてきて全然よくないけど、でもなんか救いのないかんじが却って救いになるような部分あるね。なんか債務者のダメ人間なんだけどいいところがないわけでもないけどやっぱりクズみたいなところとか。あと基本、追い込まれて必死になってる当人以外がその事情や感情を共有しないのがいい。勧善懲悪な金貸し漫画て貸すほうがクライマックスまでに借りたほうの事情全部把握して神の視点に立ったりするけど、ウシジマくんの場合別にそんなこともなくて。このどうしようもない閉塞感を誰もわかってくれないまま闇に葬られる、みたいなの。そうそう、べつに誰もわかっちゃくれないよねーみたいなシンパシーが癒す部分もある。